◆横の糸編 黒四ダムからよりも長い、 水平歩道から十字峡ピストン
2022年10月21日(金)~23日(日) メンバー:Purin YoidoreYamaOyaji
下ノ廊下開通は決行2日前
北岳バッドレス計画の前から阿曽原温泉のブログをチェックしていたが、一向に開通する気配がない。仕方なく宇奈月温泉側からトロッコ電車で欅平駅まで行き、そこから阿曽原温泉に入り、十字峡をピストンするルートで計画。ところが実行の2日前に開通したとの知らせがブログに載った。車の移送など様々な手配が必要で、この際、当初計画通りに実行することとする。結果的に黒四ダムから通して歩くより、阿曽原温泉から欅平までの片道分5時間ぐらい長く歩くこととなった。

黒部峡谷のトロッコ電車は初めてだったが、富山県出身の女優、室井滋さんの声による観光案内が流れていたことがなぜか印象に残った。欅平駅で大勢の観光客と別れると、いきなりの急登だ。1時間近く登ると、水平歩道に入る。ヘルメットとハーネスを装着し、細道に踏み入る。番線が張られ、崩れている道には丸太橋が設置されているので、不安はないが、躓いたりすれば奈落の底だ。「黒部にけがなし」、実際に最近も亡くなっている人がいる。油断は禁物だ。












雪渓が残る沢には元々トンネルが掘られてある。染み出た水で深いところで足首ほどの水溜まりができていた。松野はアプローチシューズの上から膝下まであるビニール製のオーバーシューズを履き、濡れることなくトンネルを抜けた。水平歩道から谷へ急下降し、沢にかけられた丸太橋を渡ると阿曽原温泉小屋である。すでに多くのテントも張られ、賑わっていたが、トイレと水
場前の適所に幕営することができた。
見応えのあった十字峡
翌朝6時にテン場を出発。硫黄臭ただよう高熱隧道を通過し、仙人谷ダムを渡って下ノ廊下に向かう。熊が出そうな静けさだ。急登をひと登りすれば下ノ廊下となる。細くて曲がりくねった道は、反対方向から突然熊でも出やしないかと心配になる。と、突然人が現れて度肝を抜かれた。道を丸太で補修する職人さんだった。丸太を2~3本肩にかついで、細い道を軽やかに移動する。丸太橋が壊れていて番線とハーネスとをスリングで繋いで通った箇所が、復路には修復され、難なく渡ることができた。感謝しかない。3時間ほどで十字峡に到着。さすがに見応えある迫力だ。ここで休憩して引き返す。阿曽原温泉までやはり3時間ほどだが、登り返しがあるのがつらい。
雨あがりの撤収
阿曽原への最後の下りで、予想もしなかった雨が降り出した。強くなったため小屋前のテラスで缶酎ハイを飲みながら休憩とする。小降りとなったところでテントに移り、名物の露天風呂に入る。見知らぬもの同士でも、話に花が咲く。テン場から5分ほど緩く下ったところにある。近くに入り口がビニールシートで塞がれたトンネル跡(?)があり、雨の日の着替えスペースになっているようだが、硫黄臭でむせるような蒸気が充満していて、長居するには辛そうだ。この日は、黒四ダムからきた登山者が加わったせいか、テン場は昨日より賑わった。
翌朝は雨が心配されたが、撤収時は降られることもなかった。帰路も一時降られたが、少しカッパを濡らしたぐらいで、欅平駅に予想以上に早く到着。ぎりぎり11時前のトロッコ電車に飛び乗ることができた。紅葉にはちょっと早かったかもしれないが、黒部峡谷の絶景を十分楽しむことができた。そして、秘境と言われるような山奥にダムをつくり電力を都会に供給する人工物とそこに従事する人たちに触れて、見識を少しだけ広げることができた山行となった。
コースタイム
10 月 21 日(金) 欅平駅 10:30~折尾ノ大滝 14:10~15:45 阿曽原温泉テン場
10 月 22 日(土) 阿曽原温泉 6:30~9:00 十字峡~13:30 阿曽原温泉
10 月 23 日(日) 阿曽原温泉 5:30~10:50 欅平駅

